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不登校の子を持つ親におすすめの書籍──テーマ別に選ぶためのガイド

不登校の子を持つ親におすすめの書籍──テーマ別に選ぶためのガイド

「どうしてうちの子だけ……」と、夜中にひとり検索を続けている保護者の方は、少なくないのではないでしょうか。何かヒントが欲しくて、でもどこから始めればいいかわからなくて、書籍を探してみようと思ったとき、何を選べばいいのか迷ってしまいますよね。つらいですよね。そのお気持ち、とてもよくわかります。

実は今、同じように悩んでいる保護者の方は全国にたくさんいらっしゃいます。文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(2023年度公表、調査年度2022年度)によると、小・中学校における不登校の児童生徒数は約29万9,000人にのぼっています。これはひとつの学校の話ではなく、日本中の家庭で、保護者の方が毎日悩み、本を手に取り、子どものためにできることを探し続けているということを意味しています。あなたが感じている不安や孤独は、決してひとりのものではないのです。(出典:文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」2023年度公表)

不登校に関する書籍はテーマによってさまざまな種類があります。保護者の方が今どんな気持ちにいるかによって、手に取るべき一冊は変わります。ここでは、テーマ別にどんな書籍が役に立つのかをご紹介します。「まず何か一冊手に取りたい」という方の参考になれば、うれしいです。

目次

書籍を読む前に知っておいてほしいこと

書籍を探し始める保護者の方の多くが、「何か正解を見つけなければ」「早く解決しなければ」という焦りを抱えていることが多いように思います。でも、ここで少しだけ立ち止まっていただきたいのです。

どんなに優れた書籍でも、書かれているのは「一般的な傾向」や「ひとつの考え方」にすぎません。お子さんの状況は、ほかの誰のケースとも違います。本を読んで「うちの子には当てはまらない」と感じても、それはまったくおかしなことではありません。

書籍を読む目的は「正解を見つけること」ではなく、「視野を少し広げること」「自分の気持ちを整理する手がかりを得ること」だと考えていただけると、ずいぶん楽に読めるのではないでしょうか。

また、「読んで実行しなければ」と思う必要もありません。読んで、ただ「そういう考え方もあるんだ」と感じるだけで十分です。焦らなくて大丈夫です。

保護者の気持ちに寄り添う書籍について

まず最初にご紹介したいのは、「保護者自身の気持ちを受け止めてくれる」タイプの書籍です。

不登校を経験した保護者の方が最初に感じるのは、「自分の育て方が悪かったのではないか」という罪悪感だという傾向があります。この気持ちは、子どもを深く愛しているからこそ生まれるものです。ですから、その罪悪感を「間違っている」と切り捨てることはできません。ただ、その気持ちをひとりで抱え続けるのは、とてもつらいことです。

「不登校」に関連した書籍の中には、著者自身が不登校の子どもを持つ保護者として書いたものや、長年にわたって子どもと保護者を支援してきた臨床心理士・カウンセラーが記したものなど、さまざまな立場からのアプローチがあります。

特に、保護者の方が「自分の気持ちを整理したい」と感じているときには、支援者の視点から書かれた書籍よりも、同じ立場の保護者の視点から書かれたものが心に届きやすいという声も聞かれます。図書館でまず手に取ってみるというのも、選択肢のひとつではないでしょうか。

不登校を「理解する」ための書籍について

次に、「不登校という状態をもう少し理解したい」という方におすすめしたいテーマがあります。

不登校はなぜ起こるのか、子どもの内側でどんなことが起きているのか、どんな経過をたどることが多いのか。こうした「仕組み」を知ることで、保護者の方が感じている「わからない」「どうしたらいいの」という混乱が、少し落ち着くことがあります。

文部科学省は、2023年に「不登校に関する調査研究協力者会議」の提言として、不登校を「問題行動」ではなく、子どもが自らを守るための反応として理解する視点を示しています。こうした公的な認識の変化は、保護者の方にとっても「うちの子が弱いわけではない」と感じる手がかりになるのではないでしょうか。(出典:文部科学省 生徒指導関連ページ https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/)

この視点に立った書籍を選ぶと、子どもの状態を「なんとかしなければいけない問題」ではなく「子どもなりのサインとして受け取る」という姿勢が自然と育まれていくと思います。

子どもとの向き合い方を考える書籍について

「子どもに何と声をかければいいのかわからない」「何か言うたびに子どもが黙ってしまう」という状況に悩んでいる保護者の方は多いのではないでしょうか。

子どもとのコミュニケーションについて書かれた書籍は、「こう言えばいい」という型を提供するものではなく、「なぜ子どもは今その言葉に反応するのか」を理解する手助けをしてくれるものが多くあります。

ここで大切なのは、「正しい声かけ」を探すよりも、保護者の方自身が少し楽になることです。保護者の方が安心していると、子どもにもその安心が伝わることがあります。あなたの愛情は、きちんとお子さんに伝わっています。言葉がうまく出なくても、そばにいてくれるだけで、お子さんはそれを感じているはずです。

また、子どもとの関係について書かれた書籍を読む際には、「すぐに実践しよう」と焦らず、まずじっくり読んで自分の中で消化することをおすすめします。焦らなくて大丈夫です。

進路・将来について考えるための書籍について

「このまま学校に行けなかったら、将来どうなるんだろう」という不安は、多くの保護者の方が感じていらっしゃいます。不安になりますよね。その気持ちは、親としてごく自然なことです。

通信制高校や高卒認定試験、あるいは大学進学など、学校に通わなくても選べる道は以前よりずっと広がっています。文部科学省の統計によると、通信制高校の在籍者数は近年増加傾向にあり、2023年度には約26万7,000人が在籍しているとされています。(出典:文部科学省「学校基本調査」2023年度)

進路に関する書籍は、「不登校でも進める道がある」という事実を具体的に見せてくれるものが多くあります。将来に漠然とした不安を抱えているとき、具体的な選択肢を知るだけで、少し視界が開ける感覚を持つ方も少なくないようです。

ただし、進路の情報は変わることもありますので、書籍は「方向性を知るための入口」として使い、最新情報は各学校や支援機関に直接確認することをおすすめします。

まとめ

「自分の育て方が悪かったのではないか」「どうしてあげればいいかわからない」。そう感じながら書籍を探しているあなたは、それだけお子さんのことを真剣に考えている保護者の方です。その気持ち自体が、すでにお子さんへの深い愛情の表れだと思います。

書籍はあくまでも「ひとつの手がかり」です。読んで全部実践しなくてもいいし、途中で読むのをやめても構いません。今のあなたの気持ちに合いそうな一冊を、図書館でまず手に取ってみるところから始めてみてはいかがでしょうか。あなたひとりで抱え込まなくて大丈夫です。同じ悩みを持つ保護者の方が全国にたくさんいて、少しずつ前へ進んでいます。

・文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/
・文部科学省「学校基本調査」https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kihon/1267995.htm
・文部科学省 生徒指導関連ページ https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/
・こども家庭庁 公式サイト https://www.cfa.go.jp/

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・不登校の子どもへの声かけと接し方:https://futoukou.co.jp/parents-support/
・通信制高校の選び方と特徴:https://futoukou.co.jp/correspondence-school/
・不登校からの進路と高卒認定の選択肢:https://futoukou.co.jp/career-path/

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