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不登校の親の会に参加するメリットと探し方

不登校の親の会に参加するメリットと探し方

「うちの子だけかもしれない」「こんなこと、誰にも相談できない」——そんな気持ちを抱えながら、一人で悩み続けている保護者の方は、実は決して少なくありません。文部科学省『児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査』(2024年度)によると、2023年度の不登校の小・中学生は約34万6,000人にのぼり、過去最多を更新し続けています。つまり、同じ状況で悩んでいる保護者の方が、全国に何十万人もいるということです。そんな保護者同士がつながる場として、「不登校の親の会」が各地で開かれています。ここでは、その意味や、参加するときの不安を和らげるヒントをお伝えします。

目次

「親の会」ってどんな場所なの?

「親の会」と聞いて、「何か特別なことを求められるのでは」「発言を強制されないか不安」と感じる保護者の方も多いのではないでしょうか。そんな心配は、ほとんどの場合、杞憂で終わることが多いようです。

親の会とは、不登校の子どもを持つ保護者が集まり、互いの経験や気持ちを語り合う自助グループのことです。専門家のカウンセリングとは異なり、同じ立場の保護者同士が「話す」「聴く」「共感する」という形で時間を過ごします。学校や行政の公式な場ではないため、気負わず参加できるという点が大きな特徴です。

多くの親の会では、「聴くだけでも構いません」と呼びかけています。つまり、発言が義務づけられているわけではなく、最初はただ座って話を聞いているだけでもよいのです。「今日は話せなかったけれど、みんなが同じようなことで悩んでいると知れた」という経験だけでも、心がずいぶん軽くなることがあります。

全国各地に親の会は存在しており、地域の教育委員会や学校が紹介している場合もあります。また、NPO法人やボランティア団体が主催するものもあれば、保護者の有志が自主的に開いているものもあります。規模も月1回・数名で集まる小さなグループから、数十名規模の定期集会まで、さまざまな形があります。参加費が無料のケースも多く、まずは「どんな雰囲気か見に行くだけ」という気持ちで足を運べる場所です。

参加することで感じられる変化

「行ったところで何か変わるの?」と思う保護者の方もいらっしゃるかもしれません。確かに、親の会は問題を「解決」する場所ではありません。でも、保護者の方の心の状態が変わることで、家庭の空気がじわじわと変わっていくという傾向が、支援の現場ではよく見られるようです。

まず、一番大きな変化は「孤独感が薄れる」ことです。毎日一人で悩んでいると、「なぜうちの子だけ」「なぜ自分だけこんなに苦しいのか」という気持ちになりがちです。でも親の会に行くと、同じように苦しんでいる保護者が隣に座っています。「あなただけじゃない」ということを、頭ではなく体で感じられる場所が、親の会なのです。

次に、「先を生きている保護者の話が聞ける」という点もあります。今まさに苦しい時期を過ごしている保護者の方にとって、「うちの子は今こうなっています」という先輩保護者の話は、大きな希望になることがあります。解決の道筋が見えることよりも、「この先にも時間が流れていく」と感じられることが、どれだけ心強いかは、言葉で表現しきれないものがあります。

また、「子どもへの接し方のヒントが得られる」こともあります。支援の専門家から指導を受けるのではなく、同じ経験をした保護者からの「こうしたら少し変わった」という言葉は、ずっと身近に感じられます。アドバイスを求めに行く場所ではありませんが、自然と生活の知恵が共有されていく場でもあります。

参加前の不安に正直に向き合う

「行きたいけれど、なんとなく踏み出せない」という気持ちを抱えている保護者の方は、多いのではないでしょうか。その不安は、とても自然なことです。

よく聞かれる不安のひとつは、「自分の話をしなければいけないのではないか」というものです。前述のとおり、多くの親の会では聴くだけでも大丈夫ですと案内しています。初回は「聴くだけ参加」でよいか、事前にメールや電話で確認してから行くと、気持ちが楽になる場合があります。

もうひとつよく聞かれるのは、「他の保護者と比べてしまいそうで怖い」という声です。「うちはもっと深刻なのでは」「こんなことで悩んでいるのは甘えなのかも」と感じてしまう方もいらっしゃいます。つらいですよね。でも、親の会に来る方は皆、それぞれの「深刻さ」を抱えています。深刻さに順番をつける場所ではなく、「それぞれにつらい」という前提で集まっている場所なのです。

「知っている人に会ったら困る」という不安を感じる方もいます。プライバシーに配慮している会がほとんどですが、心配な場合は遠方の会やオンライン開催の会を選ぶという方法もあります。近年はオンラインで開催される親の会も増えており、自宅から参加できる選択肢が広がっています。

親の会の探し方と確認しておきたいこと

「参加してみようかな」という気持ちになってきた保護者の方に向けて、探し方をご紹介します。

まず、お住まいの地域の教育委員会や教育支援センターに問い合わせてみることをおすすめします。地域によっては、教育委員会が親の会の情報をリスト化して提供していることがあります。学校のスクールカウンセラーや担任の先生に「親の会を探しています」と伝えるだけで、地域の情報を教えてもらえる場合もあります。

次に、こども家庭庁(https://www.cfa.go.jp/)の相談窓口を活用する方法もあります。こども家庭庁は「こどもまんなか」を理念として、子どもと家庭を支援する取り組みを推進しており、各種相談窓口の案内を行っています。

インターネットで「不登校 親の会 ○○県(市)」と検索すると、地域の親の会がヒットすることも多いです。ただし、検索で出てくるすべての会が安全で質の高いものとは限らないため、主催者の情報や活動実績が明確かどうかを確認することをおすすめします。特定の商品やサービスの販売を勧誘するものは、本来の親の会とは性質が異なる場合がありますので、ご注意ください。

参加前に確認しておくとよい点としては、開催頻度・場所・費用・人数規模・オンライン対応の有無などが挙げられます。「見学だけでも可能か」を事前に確認できると、初参加の心理的ハードルが下がります。

まとめ

「自分の育て方が悪かったのでは」「もっとうまくやれていたら」——そう感じてしまうことは、お子さんのことを深く思っているからこそです。その気持ちは、あなたの愛情の深さの表れです。

親の会は、何かを「解決」しに行く場所ではなく、同じ思いを抱えた保護者が「一緒にいる」場所です。文部科学省の調査が示すとおり、不登校は今や34万人を超える子どもたちに関わる状況です(出典:文部科学省『児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査』2024年度)。一人で抱え込まなくていい状況が、確かにあります。

「行くかどうか迷っている」という段階でも大丈夫です。まずは情報を集めるだけでも、一歩です。あなたとお子さんのペースで、少しずつ前に進んでいけますよう、願っています。

・文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/
・こども家庭庁 公式サイト https://www.cfa.go.jp/

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・不登校の保護者が知っておきたい相談窓口と支援制度:https://futoukou.co.jp/support-system/
・不登校の子どもへの接し方と声かけのポイント:https://futoukou.co.jp/parents-support/
・不登校からの進路選択と回復のステップ:https://futoukou.co.jp/recovery/

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