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通信制高校から大学進学するロードマップと手順

通信制高校から大学進学するロードマップと手順

「通信制高校から大学に進学できるのだろうか」と不安に感じている保護者の方は少なくないでしょう。通信制高校は登校日数が少なく、学習ペースを自分で決められる反面、「受験対策が遅れてしまうのではないか」「勉強の管理ができるか心配」という声もよく聞かれます。しかし実際には、通信制高校ならではの時間の使い方を活かして大学進学を実現するルートは、確実に存在しています。この記事では、入学から大学合格までの流れを「1年生・2年生・3年生」という学年軸で整理しながら、費用・手続き・スケジュールをセットでご紹介します。

目次

まず知っておきたい「通信制高校から大学進学」の現状

通信制高校の生徒数は年々増加しており、文部科学省「学校基本調査」(2024年度)によると、通信制高校の在籍生徒数は約26万人に達しています。かつては「就職か専門学校」という進路が多数派でしたが、近年は大学進学を目指すコース・カリキュラムを設けた学校が急増しているという傾向が見られます。

例えば、N高等学校・S高等学校・R高等学校(KADOKAWA・ドワンゴ運営)は、2025年12月末時点で全校生徒数が35,744名にのぼり、高校としては日本一の生徒数を誇っています(N高等学校公式サイトより)。同グループは2026年春の大学合格実績を公表しており、進学に力を入れていることがわかります。また、第一学院高等学校(全国67キャンパス展開)は「大学進学専攻」「社会探究×総合型選抜専攻」「国公立・難関私大特化クラス」など、大学受験に特化したコースを複数設置しています(第一学院高等学校公式サイトより)。クラーク記念国際高等学校も2025年度の大学進路実績を公表しており、大学進学を見据えた教育体制が整っていることが確認できます(クラーク記念国際高等学校公式サイトより)。

通信制高校を選ぶ際には「大学進学実績があるか」「受験対策のサポートが充実しているか」を必ず確認するようにしてください。

1年生:土台をつくる時期(入学〜1年目終了まで)

通信制高校の1年目は、「卒業要件の単位を着実に積み上げること」と「受験の基礎学力をつけること」の2つを同時進行させる時期です。

通信制高校の卒業には、74単位以上の修得・特別活動への参加・スクーリング(面接指導)への出席という3つの要件を満たす必要があります(文部科学省「高等学校通信教育の現状について」より)。1年生のうちに単位取得の流れやスクーリングの日程を把握して、計画的に取り組む習慣をつけることが重要です。

受験対策という観点では、1年生の段階では「英語・数学・国語の基礎力」を固めることを最優先にしてください。通信制高校は自由な時間が全日制より多い分、この時間を自主学習や予備校・塾の活用にあてることができます。費用の目安として、大手予備校の通年授業(映像授業タイプ)は年間10万〜50万円程度が一般的な範囲とされていますが、各予備校の公式サイトで最新情報をご確認ください。

1年生でやっておきたい手続きとしては、以下の順序で進めるとスムーズです。

1.学校から渡される「履修計画表」をもとに3年間の単位取得計画を立てる
2.スクーリングの年間スケジュールを確認し、カレンダーに記入する
3.大学進学を希望する場合は担任または進路担当に早めに伝える
4.塾・予備校の資料請求・体験授業を1〜2校受ける

お子さんがまだ「大学に行きたいかどうか迷っている」という段階であっても、焦らなくて大丈夫です。1年生のうちは学校生活に慣れることを最優先に考えてください。

2年生:志望校を絞り込み、受験勉強を本格化する時期

2年生になったら、大学進学の方向性を少しずつ具体化していきます。この時期に取り組む主なことは「志望校のリサーチ」「入試方式の選択」「模擬試験の受験」の3点です。

入試方式は大きく「一般選抜(共通テスト利用・個別学力試験)」と「総合型選抜・学校推薦型選抜」に分かれます。通信制高校の生徒には、総合型選抜(旧AO入試)が活用しやすいという傾向があります。理由は、通信制で得た自由な時間を活かして取り組んだ活動(資格取得・ボランティア・プログラミング・スポーツなど)を志望理由書や面接でアピールできるためです。ただし、総合型選抜の試験は3年生の9〜11月に集中しているため、2年生のうちから活動実績を積み始めることが求められます。

一般選抜で国公立大学を目指す場合は、2年生の夏休みから「大学入学共通テスト」の科目を確認し、必要科目の対策を開始することが現実的です。共通テストは2027年1月(2027年度入試分)に実施されますので、2026年5月時点で高校2年生のお子さんは「約8か月後」を目標に逆算した計画を立てることになります。

この時期の費用として、模擬試験の受験料は1回あたり数千円程度が一般的な範囲です(各予備校・模試実施機関の公式サイトで確認が必要です)。オープンキャンパスへの参加も2年生のうちから始めておくと、志望校選びの精度が上がります。

3年生:出願・受験・合格後の手続きまでの流れ

3年生は、いよいよ受験本番を迎える年です。入学から逆算すると、以下のスケジュールが目安となります。

総合型選抜を受験する場合1.4〜6月:志望理由書・活動記録の作成開始、担任・進路担当への相談

2.7〜8月:オープンキャンパス参加・大学への質問・出願書類の準備
3.9月:出願期間開始(多くの大学で9月1日〜)
4.10〜11月:1次選考(書類・小論文)・2次選考(面接)
5.11〜12月:合格発表・入学手続き(入学金の納付期限に注意)

一般選抜(共通テスト利用)を受験する場合・2027年度入試の場合1.2026年5〜6月:大学入学共通テストの出願に必要な「在学証明書・調査書」の準備開始

2.2026年9〜10月:共通テストの出願受付(大学入試センター経由・出願時期は毎年変動するため公式サイトで確認が必要です)
3.2027年1月:共通テスト本番
4.2027年1〜2月:私立大学の一般入試・国公立大学の二次試験出願
5.2027年2〜3月:各大学の個別試験・合格発表・入学手続き

通信制高校の卒業要件は3月の学年末に確定するため、卒業見込みの書類は担任に早めに依頼してください。合格後の入学手続きには「入学金(10万〜30万円程度が目安とされることが多いですが、大学によって大きく異なります)」と「前期学費の一部」の納付が必要になる場合があります。複数校を受験する場合、手続き期限が重なることがあるため、合格発表日と手続き締め切り日をカレンダーで管理することをおすすめします。

まとめ

通信制高校から大学進学を実現するためのポイントは、「単位取得と受験勉強を計画的に並行させること」「入試方式を早めに絞り込むこと」「学校の進路担当と連携すること」の3つに集約されます。N高・第一学院・クラーク記念国際のように、大学進学に力を入れた通信制高校は確実に増えていますので、学校選び・コース選びの段階から「大学進学支援の実績があるか」を確認することが大切です。今すぐ全部を決める必要はありません。まずは担任への相談と、気になる大学のオープンキャンパス情報を調べることから始めてみてください。お子さんのペースを大切にしながら、一歩ずつ進んでいきましょう。

・文部科学省「高等学校通信教育について」https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/index.htm
・N高等学校・S高等学校・R高等学校 公式サイト https://nnn.ed.jp/
・第一学院高等学校 公式サイト https://www.daiichigakuin.ed.jp/
・クラーク記念国際高等学校 公式サイト https://www.clark.ed.jp/

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・通信制高校の選び方と費用の目安:https://futoukou.co.jp/correspondence-school/
・不登校から大学受験を目指すための基礎知識:https://futoukou.co.jp/university-exam/
・高卒認定と通信制高校どちらを選ぶか:https://futoukou.co.jp/high-school-equivalency/

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