「高卒認定を目指したいけれど、予備校に通うとどのくらいかかるのだろう」と、費用面が気になっている保護者の方は多いのではないでしょうか。独学でも受験できる試験とはいえ、科目数が多く、一人では対策が難しいと感じるケースも少なくありません。予備校や通信講座を利用する場合、費用の幅が広く「どこに頼めばいいのか」と迷うことも当然です。公式データをもとに費用感と選び方を整理しましたので、ぜひ参考にしてみてください。
まず知っておきたい「高卒認定試験」の基本
高等学校卒業程度認定試験(高卒認定試験)は、文部科学省が実施する国家試験です。合格することで「高校を卒業した者と同等以上の学力がある」と認められ、大学・短大・専門学校の受験資格を得ることができます。
文部科学省の公式サイト(取得日:2026年4月30日)によると、令和8年度(2026年度)の試験日程は以下のように定められています。
1.第1回試験:令和8年8月6日(木)・7日(金)、結果通知は9月1日(火)発送予定
2.第2回試験:令和8年11月7日(土)・8日(日)、結果通知は12月8日(月)発送予定
なお、文部科学省の同公式サイトでは「令和8年度より試験科目が変わります」とも発表されており、新科目「情報」が加わる点にも注意が必要です。これまでの対策方法が一部変わる可能性がありますので、最新の受験案内を必ず確認するようにしてください。
高卒認定試験は年2回実施されるため、合格のチャンスが年に2度あります。複数科目を受験する場合は、第1回で一部の科目を合格し、第2回で残りの科目を受験するという分割受験も認められています。この「科目合格」の仕組みを活用することで、お子さんのペースに合わせた受験計画が立てられるという点は、大きなメリットといえるでしょう。
高卒認定の予備校・対策講座には3つのタイプがある
高卒認定試験の対策を支援する場には、大きく分けて3つのタイプがあります。それぞれの特徴を整理すると、次のようになります。
1.「大手予備校の専門コース」:高校中退・不登校経験者を対象とした専用のカリキュラムを持つコースです。河合塾の「河合塾COSMO」がその代表例です。河合塾COSMOの公式サイト(取得日:2026年4月30日)によると、教科別講座と自分を広げるゼミ講座を自由に選択できるカリキュラムが特徴で、高校中退・不登校、または通信制高校から大学進学をめざすコースとして案内されています。また、通信制高校の「サポート校」として提携しており、高校卒業資格の取得も同時にめざすことができる仕組みも整備されています。
2.「大手予備校の通常コース・単科講座」:代々木ゼミナールをはじめとする大手予備校では、通学型・オンライン型の講座を科目ごとに受講できるコースも用意されています。代々木ゼミナール公式サイト(取得日:2026年4月30日)では単科ゼミや高卒生向けオンラインコースなども確認できます。高卒認定の受験科目に絞って受講できるため、必要な科目だけを選ぶことも可能です。
3.「通信講座・オンライン対策講座」:通学が難しいお子さんや、自宅で学習を進めたい場合には、通信教材や映像授業を中心としたオンライン講座も選択肢になります。費用を抑えやすい傾向があり、自分のペースで学べる点が特徴です。
予備校の費用感:何が費用に影響するのか
高卒認定対策の予備校費用は、利用するサービスの種類・受講科目数・在籍期間によって大きく異なります。具体的な費用に影響する主な要素を整理します。
1.受講科目数:高卒認定試験は、合格に必要な科目数が多い場合で8〜10科目程度に及ぶことがあります。科目ごとに受講料が設定されている場合、受講科目が多いほど費用は増えます。一方、すでに一部科目の単位を取得済みの場合は、受験・受講が必要な科目を絞ることができます。
2.通学型かオンライン型か:校舎に通う通学型の予備校は、一般的にオンライン・通信型よりも費用が高くなる傾向があります。ただし、対面でのサポートや自習室の利用、メンタル面のフォローが含まれている場合も多く、単純な費用だけでは比較しにくい部分もあります。
3.サポート校との併用:河合塾COSMOのように、通信制高校のサポート校機能を持つ予備校の場合、予備校費用に加えて通信制高校の学費(年間数万円〜数十万円程度が一般的な範囲)が別途かかることになります。「高卒認定合格」ではなく「高校卒業資格の取得」と「大学受験対策」を同時に進めたい場合は、こうした仕組みを選ぶことが有力な選択肢となります。
4.入学金・教材費:受講料のほかに、入学金や教材費が別途必要なケースもあります。問い合わせや体験相談の際に、総額で何が含まれるかを確認することが大切です。
費用の目安として一般的に言われているのは、独学(参考書・過去問のみ)であれば数千円〜1万円台、通信・映像講座であれば数万円〜10万円台、大手予備校の専門コースに1年間通学する場合は数十万円規模になるケースもあるということです。ただし、これらはあくまで一般的な傾向であり、各予備校の公式サイトや説明会・個別相談で最新の費用情報を必ず確認するようにしてください。
費用だけで選ばない 予備校選びの3つのポイント
費用は重要な判断材料ですが、それだけで予備校を選ぶと、お子さんに合わない環境を選んでしまうリスクがあります。費用以外に確認しておきたいポイントを3つ整理します。
1.「不登校・高校中退経験者への理解と支援体制があるか」:河合塾COSMOのサイト(取得日:2026年4月30日)では「生徒の自由・自主・自律の精神を尊重し、デリケートな悩みとも向き合います」と明記されています。こうした姿勢を持つ環境かどうかは、お子さんのメンタル面の安定にも影響します。見学や個別相談で実際の雰囲気を確認することをおすすめします。
2.「高卒認定合格後の進路までサポートしてくれるか」:高卒認定はゴールではなく、大学・専門学校進学や就職へのスタートラインです。高卒認定対策だけでなく、合格後の大学受験対策まで一貫してサポートできる体制があるかを確認しましょう。
3.「入学前に無料で相談・体験できるか」:費用をかける前に、個別相談や体験授業に参加することで、講師・スタッフとの相性や学習環境を実際に確かめることができます。多くの予備校・サポート校が無料相談を受け付けていますので、まず気軽に問い合わせてみることが大切です。
まとめ
高卒認定試験は、年に2回受験のチャンスがある国家試験で、科目合格制度を活用しながら自分のペースで合格をめざすことができます。予備校・対策講座の費用は、受講科目数・通学型かオンライン型か・サポート体制の充実度によって大きく幅があります。費用の安さだけで選ぶのではなく、不登校や高校中退の経験があるお子さんへの理解・サポート体制が整っているかどうかを一緒に確認することが、長く安心して通い続けられる環境選びにつながります。まずは気になる予備校の無料相談や体験授業を活用して、お子さんに合った環境を一緒に探してみてください。焦らずに一歩ずつ進んでいただければと思います。
・文部科学省「高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)」https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/
・河合塾COSMO 公式サイト https://www.kawai-juku.ac.jp/cosmo/
・代々木ゼミナール 公式サイト https://www.yozemi.ac.jp
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