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高卒認定と通信制高校の違いと選び方

高卒認定と通信制高校の違いと選び方

「高卒認定と通信制高校、どちらを選べばいいの?」と迷っている保護者の方は多いのではないでしょうか。どちらも不登校経験のあるお子さんや、全日制高校に通うことが難しいお子さんの選択肢として注目されていますが、仕組みや目的が大きく異なります。違いを正確に理解しないまま選んでしまうと、後になって「こんなはずではなかった」と感じる場面が出てくることもあります。この記事では「費用・スケジュール・手続き」の3点を軸に、それぞれの特徴と選び方を具体的にお伝えします。

目次

そもそも何が違う? 資格の意味から理解する

まず最も重要な点をお伝えします。高卒認定(正式名称:高等学校卒業程度認定試験)と通信制高校は、「ゴール」が根本的に異なります。

通信制高校を卒業すると「高校卒業資格」が得られます。これは履歴書に「○○高等学校 卒業」と記載できる資格であり、就職・進学のどちらでも広く認められています。

一方、高卒認定試験に合格しても「高校を卒業した」とはみなされません。あくまで「高校卒業と同等の学力がある」と認定されるものです。履歴書には「高等学校卒業程度認定試験 合格」と記載することになります。大学・短大・専門学校の受験資格は得られますが、最終学歴は中学校卒業のままとなります。

この違いは就職活動で影響が出る場合があります。企業の求人票に「高卒以上」とある場合、高卒認定では応募できないケースがある点を知っておいてください。ただし、大学・専門学校への進学を前提とした場合には、高卒認定も通信制高校と同様に進学への道を開いてくれます。

どちらが「良い・悪い」ではなく、お子さんの将来の方向性によって選ぶべき選択肢が変わります。まずは「高校卒業資格が必要かどうか」を考えることが、選択の出発点になります。

費用の比較:高卒認定は安く、通信制高校は幅がある

費用面で見ると、高卒認定試験は比較的低コストです。受験料は文部科学省の公式情報によると、受験する科目数によって変わり、7科目以上で8,500円、4〜6科目で6,500円、3科目以下で4,500円となっています。参考書・問題集代や予備校の費用が加わりますが、通信制高校と比べると費用を抑えられる傾向があります。

通信制高校の学費は学校によって大きく異なります。N高等学校の公式サイト(https://nnn.ed.jp/)によると、ネットコースの場合、入学金は約1万円、授業料は年間約25万円前後(就学支援金適用前)とされています。就学支援金制度を利用すると、世帯年収によっては大幅に費用を抑えられます。

一方、週5日通学できるスタンダードコースを設ける第一学院高等学校(https://www.daiichigakuin.ed.jp/)やクラーク記念国際高校(https://www.clark.ed.jp/)などでは、通学日数や取得するオプション講座の数によって費用が変わり、年間の総費用が50万〜100万円以上になる場合もあります。最新の学費は必ず各校の公式HPでご確認ください。

就学支援金は通信制高校に在籍している生徒が対象であり、高卒認定の学習には適用されません。この点も費用を比較する際に重要なポイントです。

スケジュール比較:最短でどのくらいかかるか

高卒認定試験は年2回(例年8月と11月)実施されています。試験科目は国語・数学・英語・理科・地理歴史・公民の8〜10科目で、すべての科目に合格することで認定を受けられます。すでに通信制高校等で一部科目の単位を取得している場合は、その科目が免除になることがあります。

スケジュールの目安として、8月試験を目標にするなら4月頃から対策を開始するのが一般的な流れです。すべての科目を一度の試験で合格する必要はなく、複数回に分けて合格を積み重ねることもできます。

通信制高校の場合、高校卒業資格を得るには原則として「3年以上の在籍」と「74単位以上の修得」が必要です(学校教育法施行規則に基づく)。最短で3年かかるため、高卒認定よりも時間がかかりますが、その分「高校生活」としての充実した時間が得られます。

転入学・編入学を活用すれば、途中から通信制高校に移ることで在籍期間を引き継げるため、より柔軟なスケジュール設計が可能です。鹿島学園高等学校(https://www.kg-school.net/gakuen/)や第一学院高等学校のように、転入学を随時受け付けている学校も多くあります。

向いているのはどんなお子さんか? 状況別の考え方

高卒認定が向いているのは、次のような状況のお子さんです。

・大学進学を強く希望しており、早期に受験資格を取得したいと考えている。
・自分で学習スケジュールを管理できる、または管理できるよう支援を受けられる環境にある。
・就職よりも進学が前提であり、最終学歴に通信制高校卒業の記載がなくても問題がない(大学進学後は「大卒」が最終学歴になるため)。

通信制高校が向いているのは、次のような状況のお子さんです。

・「高校卒業資格」を取得したい、または就職の可能性も残しておきたいと考えている。
・高校生活としての行事・友人関係・部活動も経験したい。
・学習サポートや生活リズムの形成を学校に手伝ってもらいながら進みたい。
・N高等学校(全校生徒数35,744名、2025年12月末時点・N高等学校公式サイトより)のようにオンラインで学べる環境を求めている。

文部科学省「令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると、小中学校における不登校の児童生徒数は過去最多水準が続いており、こうした背景から通信制高校への入学者数も増加傾向にあります。どちらが「王道」という時代ではなく、お子さんの状態に合った選択が尊重される流れになっています。

まとめ

高卒認定と通信制高校の選択は、「どちらが優れているか」ではなく「お子さんの今の状態と将来の目標に合っているか」で判断することが大切です。大学進学を最優先に考えるなら高卒認定という選択肢が有力になる場合がありますし、高校卒業資格そのものが必要な場合や学校生活のサポートを求める場合は通信制高校が合っているでしょう。

まずは学校説明会やオープンキャンパスに参加して、お子さんと一緒に雰囲気を確かめることをおすすめします。お子さんが「嫌だ」と感じた場合は、無理に押しつけず別の選択肢を探してください。今日すぐにできる行動として、文部科学省の高卒認定試験案内ページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/)で最新の試験情報を確認することから始めてみてください。

・文部科学省「高等学校卒業程度認定試験について」https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/
・文部科学省「令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1302902.htm
・N高等学校 公式サイト https://nnn.ed.jp/
・みんなの通信制高校ナビ https://www.stepup-school.net/

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・通信制高校の学費と就学支援金の仕組み:https://futoukou.co.jp/correspondence-school/
・高卒認定試験の科目と合格率:https://futoukou.co.jp/high-school-equivalency/
・不登校から大学受験を目指すロードマップ:https://futoukou.co.jp/university-exam/

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