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不登校のオンラインフリースクールとは何か

不登校のオンラインフリースクールとは何か

「学校には行けないけれど、家でも何か学べる場所はないだろうか」と感じている保護者の方は多いのではないでしょうか。近年、オンラインで利用できるフリースクールが急速に広がっており、自宅にいながら学びのコミュニティに参加できる環境が整ってきています。ただ、「フリースクールってどんなところ?」「通信制高校とは違うの?」という疑問をお持ちの方も少なくないはずです。この記事では、オンラインフリースクールの仕組み・メリット・費用感・選び方を、公式データをもとに整理してお伝えします。

目次

不登校の現状:今、全国で何が起きているか

文部科学省「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(2024年公表)によると、全国の小・中学校における不登校の児童生徒数は346,482人に達しており、在籍児童生徒全体に占める割合は約3.2%となっています。これはおおむね30人に1人以上が不登校状態にある計算であり、もはや「まれなこと」ではなく、多くの家庭がこの状況と向き合っているといえます。

こうした現状を背景に、2016年に「教育機会確保法」が成立し、翌2017年に施行されました。この法律は、学校以外の場所での学びを国が正式に認めた画期的な転換点です。具体的には、「不登校の児童生徒が学校外の多様な学習活動を行う重要性」が法律に明記され、フリースクールなどの支援の場に公的な位置づけが与えられました。

この法律ができるまでは、学校に行けない子どもが塾やフリースクールで学んでいても、それが「出席」として認められるかどうかは学校や教育委員会の判断に委ねられていました。現在は各学校の校長判断により、フリースクールへの通所を出席扱いにできる制度が整っています。オンラインフリースクールも、一定の条件のもとで出席認定の対象になることがあるため、個別に学校と相談することが大切です。

つまり、オンラインフリースクールは「逃げ場」ではなく、法的に認められた「学びの選択肢のひとつ」として位置づけられているのです。

オンラインフリースクールとは何か

フリースクールとは、学校になじめない子どもたちが学ぶための民間の教育施設です。元来は対面型が主流でしたが、近年はオンラインで運営するフリースクールが増えており、自宅から参加できる環境が整いつつあります。

オンラインフリースクールの主な特徴を整理すると、次のようになります。

1.学習形式:ビデオ通話・チャット・動画教材など、インターネットを通じた学習を提供しています。
2.関わりの深さ:個別の学習支援にとどまらず、スタッフとの定期的な面談・同じ境遇の子ども同士のコミュニティ・グループ活動などを提供している施設もあります。
3.時間の柔軟性:決まった登校時間がなく、お子さんの体調や気持ちのペースに合わせやすい点が多くの保護者から支持されています。
4.出席認定の可能性:学校との連携が取れている場合、フリースクールへの参加を出席扱いにできることがあります。ただし、認定の可否は在籍校の判断によります。

オンラインフリースクールは「勉強を教える場所」というよりも、「社会とのつながりを緩やかに保ちながら、安心できる居場所を提供する場所」として機能することが多い傾向があります。学校に行きづらい時期のお子さんにとって、「誰かとつながっている」という感覚は、心の安定に大きく影響することがあります。

通信制高校・サポート校との違いを整理する

オンラインフリースクールと混同されやすいのが、「通信制高校」と「サポート校」です。それぞれの違いを正確に理解しておくと、お子さんに合った選択がしやすくなります。

フリースクール(オンライン含む)対象は主に小・中学生ですが、高校生が利用できるところもあります。国が認定した「学校」ではないため、高校卒業資格は取得できません。ただし、居場所・学習サポート・コミュニティとしての役割を担います。費用は月額1万円〜5万円程度が多く、施設によって大きく異なります。

通信制高校高等学校の一形態であり、卒業すれば「高校卒業資格」が得られます。登校は週1回〜年数回程度の「スクーリング」が必要ですが、多くの授業がオンラインや自宅学習で完結します。N高等学校・S高等学校・R高等学校を運営するN高グループは、2025年12月末時点でグループ全体の生徒数が35,744名(N高等学校公式サイトより)に達し、日本の高校としては最大規模のオンライン通信制高校として知られています。

サポート校通信制高校に在籍しながら、並行して通うサポート校と呼ばれる施設です。通信制高校の課題や卒業要件を達成できるよう、個別に学習を支援することを主な目的としています。高校卒業資格そのものはあくまで通信制高校から授与されます。

つまり、小・中学生でまず「居場所と学びのリズムを取り戻したい」という段階であればオンラインフリースクールが選択肢になり、高卒資格の取得を目指す段階であれば通信制高校が中心の選択肢になります。この2つは「競合するもの」ではなく、「お子さんの成長段階に合わせて組み合わせられるもの」です。

オンラインフリースクールを選ぶときの確認ポイント

オンラインフリースクールは現在、民間の運営が大半を占めており、費用・サポート内容・スタッフの専門性は施設によって大きく異なります。選ぶ際に確認しておきたいポイントを以下に整理します。

1.運営主体と実績:NPO法人・株式会社・個人事業など、運営形態はさまざまです。設立年・利用者数・運営団体の理念を確認しましょう。
2.スタッフの専門性:教育相談員・心理士・元教員など、子ども支援の専門知識を持つスタッフがいるかどうかは重要な確認点です。
3.出席認定の実績:在籍する学校との連携経験があるか、過去に出席認定を受けた実績があるかを確認してください。
4.無料体験・見学の有無:お子さんとの相性は実際に試してみなければわかりません。体験参加が可能かどうかを事前に問い合わせることをおすすめします。
5.費用の透明性:月額費用・入会金・教材費などが明示されているかを確認してください。「成果報酬型」「月謝制」など費用体系も施設ごとに異なります。
6.コミュニティの雰囲気:オンラインであっても、他の子どもたちとの交流がどのように設計されているかを確認することが大切です。孤立しない環境かどうかは、お子さんの回復に関わる重要な視点です。

また、お子さん本人が「どんな時間の使い方をしたいか」「どんな人と関わりたいか」について、できる範囲で意見を聞いておくことも大切です。保護者の方が主体となって探すことが多いですが、お子さん自身が「ここなら試してみたい」と感じられる場所かどうかが、継続的な参加につながる大きな要素になります。

保護者の方が複数のフリースクールに問い合わせることは、決して失礼なことではありません。「子どもに合った場所を探している」という姿勢は、多くの運営者が歓迎しています。

まとめ

文部科学省の調査(令和5年度)が示す「346,482人・在籍比約3.2%」という数字は、不登校が一部の家庭だけの問題ではないことを明確に示しています。2017年に施行された教育機会確保法を根拠に、オンラインフリースクールは法的に認められた学びの場として機能しており、通信制高校・サポート校と組み合わせることで、お子さんの段階に応じた支援が可能です。

大切なのは「どの場所が正解か」を急いで決めることではなく、今のお子さんに必要な「安心できる居場所」を一緒に探していくことです。まずは気になるフリースクールに問い合わせて、無料体験から始めてみることをおすすめします。お子さんのペースを大切に、焦らず一歩ずつ進んでいきましょう。

・文部科学省「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2024/
・フリースクール全国ネットワーク 公式サイト https://freeschoolnetwork.jp
・文部科学省「生徒指導等について」https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/
・N高等学校・S高等学校・R高等学校 公式サイト https://nnn.ed.jp/

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・不登校の子どもに合う通信制高校の選び方:https://futoukou.co.jp/correspondence-school/
・教育機会確保法とは何か:不登校支援の法的根拠:https://futoukou.co.jp/support-system/
・不登校の回復段階と保護者の関わり方:https://futoukou.co.jp/recovery/

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