「うちの子、学校には行けていないけれど、家でオンライン教材を使って勉強しています。これって出席扱いになるの?」——そう疑問を抱えながらも、どこに確認すればいいか分からず、もやもやしている保護者の方は少なくないと思います。実は「出席扱い制度」は、条件さえ整えば自宅でのオンライン学習も学校の出席日数に算入できる可能性がある制度です。ただし、すべてのオンライン教材が対応しているわけではなく、手続きや条件についても正しく把握しておく必要があります。今回は、出席扱い制度の仕組みと対応教材の比較、そして「すらら」を中心とした選び方のポイントを整理してお伝えします。
出席扱い制度とは何か、まず仕組みを整理します
重要ポイント
保護者が押さえるべきポイント
- 出席扱い制度の要件を満たす教材選びが重要
- すららは文科省基準に対応した代表的教材
- 学校との連携体制がある教材を選ぶ
- 無料体験で子どもとの相性を確認する
サポートの手順
文科省の7つの要件を確認し、在籍校が制度を認めているか事前に相談する
すらら・天神・スタディサプリ等の学習記録機能や出席扱い実績を比較検討する
学校への報告書作成支援、すららコーチ等の個別サポートの有無を確認する
子どもが継続できそうか操作性や学習内容のレベルを実際に試して判断する
選定した教材で学校・保護者・教材会社が連携し出席扱い申請手続きを進める
「出席扱い制度」とは、不登校の状態にある児童・生徒が学校外の施設や自宅でのICT学習に取り組んだ場合、在籍校の校長の判断によって、その活動を学校の出席日数として算入できる制度です。文部科学省が1992年(平成4年)に通知として整備し、その後、ICT活用を含む形に拡充されてきました。
具体的には、以下の3つのケースが対象になりえます。
・フリースクールや教育支援センター(適応指導教室)などへの通所
・民間の学習支援施設・塾での学習
・自宅においてICT教材・オンライン学習を活用した学習
このうち「自宅でのICT学習」が認められるようになったのは2019年(平成31年)の通知改訂以降で、以来、不登校支援の文脈でオンライン教材への関心が高まっています。高卒認定ワークブック(2026年8月取得)の情報でも、「フリースクールへの通学が在籍校の校長判断で出席として扱われることもある」という制度の存在が確認されています。
重要なのは、「自動的に出席扱いになる」わけではないという点です。必ず在籍校の担任や管理職に事前に相談し、校長の承認を得ることが前提になります。また、保護者と学校が連携して学習状況を把握・報告する仕組みを整えることも条件の一つとして求められます。
詳しくは「不登校の中学生に向けたオンライン個別指導の選び方と比較」で解説しています。
出席扱いに使えるオンライン教材の条件とは
すべてのオンライン教材が出席扱いの対象になるわけではありません。文部科学省が示す要件を踏まえると、出席扱いとして認められやすい教材には、おおむね次のような特徴があります。
・学習履歴・ログが記録・出力できること
・保護者や学校が学習状況を確認・共有できること
・学習内容が学校の教育課程に対応していること
・継続的に学習に取り組んでいることが確認できること
つまり、ただ動画を視聴するだけのサービスや、進捗管理の仕組みがないプリント教材などは、出席扱いの証拠としては使いにくい傾向があります。一方で、「すらら」のような適応学習型のオンライン教材は、学習ログが蓄積される仕様になっており、学校への報告資料として活用しやすいという特徴があります。
保護者の方が教材を選ぶ際は、「この教材が出席扱い制度に対応しているか」を確認する前に、「この教材で学習した記録を学校に提出できるか」という視点で検討するのが実用的です。まず学校と相談し、どのような形式の記録が必要かを確認した上で教材を選ぶ順序が望ましいといえます。
すらら・N高・その他オンライン教材を比較する
2026年8月現在、出席扱い制度の文脈でよく名前が挙がるオンライン教材・学習サービスをいくつか整理します。
A:すらら
提供元:すらら社。小学生から高校生まで対応した適応学習型のオンライン教材です。学習ログが自動で記録されるため、学校への提出資料を作りやすいとされています。公式サイトでも「出席扱い制度対応」を明示しており、制度活用のサポートを行っています。月額料金は学年や科目数によって異なりますが、比較的手軽に始められる価格帯です。
B:N高等学校・S高等学校・R高等学校のネット学習(通信制高校)
KADOKAWAドワンゴが運営するネットの高校グループで、N高等学校公式サイト(2026年8月取得)によると、2026年3月末時点の全校生徒数は36,371名で「高校としては日本一の生徒数」とされています。こちらは「高校に在籍しながら学習する」形態のため、出席扱い制度とは異なる枠組みになります。すでに中学生の場合は中学の在籍校への出席扱い申請が別途必要です。
C:市販の動画授業サービス(スタディサプリ等)
動画視聴中心のサービスは学習ログの共有機能が限られている場合があるため、出席扱いの証拠資料としてはすらら等と比べてやや使いにくいといえます。ただし、学校との相談によっては認められるケースもあります。
A・B・C三者を比較すると、出席扱い制度との親和性という観点では「すらら」が制度への対応を明示している点で選びやすい選択肢の一つといえます。ただし、最終的な承認は学校の校長判断のため、どの教材を使う場合にも「学校への事前相談」が不可欠です。
学校との連携で押さえるべき3つのステップ
出席扱い制度を実際に活用するためには、教材選びよりも「学校との連携」が先決です。以下の手順を参考にしてください。
・まず担任・支援担当者に相談する
「オンライン学習を出席扱いにしたい」と伝え、学校としての方針や必要な書類・手続きを確認します。この段階で学校の姿勢が分かり、どの程度柔軟に対応してもらえるかの見通しが立ちます。
・使用する教材・学習内容を学校に伝える
「すらら」などの教材を利用する場合、その学習内容が教育課程に対応していることを説明し、校長の承認につながる材料を揃えます。教材会社が提供している「学校連携用のサポート資料」を活用することも一つの方法です。
・定期的に学習状況を報告する仕組みを作る
週ごと・月ごとの学習ログを印刷・提出するなど、継続的に学習していることを証明できる記録を残します。この報告の継続が出席扱いの認定を維持するために重要です。
学校によって対応の柔軟さには差があります。「うちの学校はダメと言われた」という場合も、教育委員会への相談や、スクールソーシャルワーカーを通じた交渉が突破口になることがあります。
より詳しい内容は「不登校の相談をオンラインでする方法と主な窓口」をご覧ください。
まとめ
出席扱い制度は、不登校のお子さんが自宅でのオンライン学習を通じて出席日数を積み上げられる可能性がある制度です。ただし「教材を使えば自動的に出席扱いになる」のではなく、在籍校の校長の承認と継続的な学習記録の報告が必ず必要になります。教材選びの際は「学習ログが記録・共有できるか」を重視し、出席扱い制度への対応を明示しているすらら等を学校と相談しながら選ぶことが現実的な一歩になります。制度を正しく理解し、学校・保護者・お子さんが同じ方向を向いて進んでいけるよう、まずは担任の先生への相談から始めてみてください。
・文部科学省「フリースクール等に関する検討会議 最終報告」https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/futoukou/
・高卒認定ワークブック(フリースクール・通信制高校サポート校)公式サイト https://www.kousotsu.jp
・N高等学校・S高等学校・R高等学校 公式サイト https://nnn.ed.jp/
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