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エンカレッジスクールとは何か:東京の設置校と特徴

エンカレッジスクールとは何か:東京の設置校と特徴

「高校に進学したいけれど、全日制は不安」と感じているお子さんや保護者の方は、少なくないのではないでしょうか。東京都には、不登校経験や学力に自信がない生徒を対象にした公立高校の仕組みとして「エンカレッジスクール」が設置されています。授業料が公立高校の水準であること、そして少人数指導や体験学習を重視した教育スタイルが特徴です。どのような制度なのか、都内の設置校の特徴から入学手続きの流れまで、保護者の方がお子さんに伝えやすい形でまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

エンカレッジスクールとはどのような学校か

エンカレッジスクールは、東京都教育委員会が設置した公立の全日制高校です。「不登校経験がある」「中学時代に学習が遅れてしまった」「小学校・中学校での授業にうまく馴染めなかった」という生徒が、改めて学び直せる環境をつくることを目的として設けられています。

一般的な公立高校とは異なり、エンカレッジスクールでは入学者選抜において学力検査(筆記試験)がありません。代わりに、調査書・作文・個人面接などによって選考が行われます。これは、試験の点数ではなくその生徒の意欲や姿勢を見る仕組みです。

授業内容も工夫されており、体験学習や少人数授業、習熟度別授業などを取り入れているケースが多くなっています。「勉強についていけるか不安」という生徒でも、基礎から学び直しやすいカリキュラムが組まれています。

卒業すると「高校卒業資格」を取得できます。これは高卒認定試験(文部科学省『高等学校卒業程度認定試験』)とは異なり、正規の高校卒業として扱われます。就職や大学受験においても、全日制高校の卒業と同等に扱われますので、その点は安心してください。

エンカレッジスクールに通うために転居が必要かどうかですが、都内在住の方であれば原則として都内の各校を受験できます。通学できる距離かどうかを、まず地図で確認することをおすすめします。

東京都内のエンカレッジスクール設置校と特徴

2025年時点において、東京都教育委員会の公式サイト(https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/)によると、都内には複数のエンカレッジスクールが設置されています。代表的な設置校として以下の学校があります。なお、各校の最新情報は必ず東京都教育委員会の公式サイトでご確認ください。

1.足立東高等学校(足立区)
少人数授業と個別支援を重視しており、農業や福祉など体験型の学習プログラムを設けています。

2.中野工科高等学校(中野区)
ものづくりや技術系の体験学習に力を入れており、手を動かして学ぶスタイルが合う生徒に向いているとされています。

3.荻窪高等学校(杉並区)
少人数授業と進路指導に力を入れており、卒業後の就職・進学のサポートが充実しているとされています。

4.秋留台高等学校(あきる野市)
自然環境を活かした農業・環境学習など、体験活動が豊富な学校として知られています。

5.練馬工科高等学校(練馬区)
工業技術系の学習プログラムがあり、資格取得を目指す生徒の進路実績が報告されています。

各校の定員・選考方法・カリキュラムは学校によって異なります。「見学会・学校説明会」への参加を強くおすすめします。東京都教育委員会では毎年秋ごろに各校の説明会が開催されており、実際に雰囲気を確認できます。お子さんが嫌がる場合には無理に参加させる必要はありませんが、保護者だけが参加する説明会も用意されている学校が多いので、まず保護者の方が情報収集することから始めてみてください。

入学までのスケジュールと手続きの流れ

エンカレッジスクールの入学に向けて、一般的なスケジュールを逆算してお伝えします。中学3年生の春から動き始めるのが理想的です。

4月〜6月(受験の約9〜7ヶ月前)
東京都教育委員会の公式サイトで、都内のエンカレッジスクール一覧を確認し、候補校を絞ります。在籍中学校の担任や相談員に状況を伝え、入試に向けた支援を求めるかどうかを検討してください。

7月〜9月(受験の約6〜4ヶ月前)
各校で学校説明会・見学会が開催されます。可能であればお子さんと一緒に参加しましょう。雰囲気が合うかどうかを確認する大切な機会です。

10月〜11月(受験の約3ヶ月前)
出願書類(調査書・志望理由書など)の準備を始めます。調査書は在籍中学校が作成しますので、担任の先生に依頼する時期を確認してください。

12月〜1月(受験の約1〜2ヶ月前)
出願手続きを行います。エンカレッジスクールの入試は東京都立高校の一般推薦・入試枠に準じて行われますので、出願期間を東京都教育委員会の「東京都立高校入試日程」で必ず確認してください。

2月(受験当日)
作文・個人面接が行われます。筆記試験がない分、事前に自分の気持ちや志望理由を言葉にする練習をしておくと安心です。

費用・支援制度について

エンカレッジスクールは公立高校ですので、授業料は東京都立高校の通常水準と同等です。東京都の場合、「高等学校等就学支援金制度」の対象となりますので、世帯年収の目安として約910万円未満の家庭では授業料が実質無償化の対象になります(文部科学省「高等学校等就学支援金制度」公式情報より)。

また、低所得世帯向けには「奨学給付金制度」や東京都独自の補助制度もあります。詳細は東京都教育委員会の公式サイト、または中学校の担任・進路指導担当にお問い合わせください。

入学後にかかる費用としては、制服・教材費・修学旅行積立などがあります。これらの概算は学校ごとに異なりますので、説明会の際に「年間にかかる費用の目安」を必ず各校に確認するようにしてください。

なお、文部科学省が毎年実施している「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(文部科学省・生徒指導等ページより)によると、不登校を経験した生徒の進路先は多様化しており、全日制・定時制・通信制などさまざまな選択肢が活用されている傾向があります。エンカレッジスクールはその中でも「全日制公立高校として通いながら学び直せる」という点で、独自の位置づけを持っています。

まとめ

エンカレッジスクールは、不登校経験や学習への不安を抱えた生徒が公立全日制高校で学び直せる、東京都独自の仕組みです。学力検査がなく、少人数・体験型授業を重視している点が大きな特徴といえます。まずは東京都教育委員会の公式サイトで各校の最新情報を確認し、秋の説明会への参加を検討してみてください。費用面では就学支援金制度が利用できる場合もありますので、経済的な不安は早めに中学校の先生や都の相談窓口に相談することをおすすめします。お子さんのペースを大切にしながら、一歩ずつ情報を集めていきましょう。

・文部科学省「生徒指導等について」https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/
・文部科学省「高等学校等就学支援金制度」https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/
・東京都教育委員会 公式サイト https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/

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