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不登校の子どもに好きなことをさせる意味と関わり方

不登校の子どもに好きなことをさせる意味と関わり方

「ゲームばかりしていて大丈夫なのか」「好きなことをさせているだけで、この子の将来は本当に大丈夫なのだろうか」——そんな不安を抱えながら、毎日お子さんの様子を見守っていらっしゃる保護者の方も多いのではないでしょうか。不登校の子どもを前に、どう接すればいいのか、どこまで自由にさせていいのか、悩みは尽きませんよね。つらいですよね。今この記事を読んでくださっているあなたの気持ちは、決して一人だけのものではありません。

目次

「好きなことをさせていい」のかという迷い

子どもが学校に行けない状況になったとき、多くの保護者の方が真っ先に感じるのは「何かしてあげなければ」という焦りではないでしょうか。そのとき目の前にある子どもの姿が、ゲームをしていたり、アニメを見ていたり、ただ横になっていたりすると、「このままでいいのか」「好きなことをさせているだけで将来どうなるのか」という不安が押し寄せてくるのは、ごく自然なことです。

ここで一度立ち止まって考えていただきたいのですが、「好きなことをさせる」という選択は、本当に「何もしていない」ことと同じなのでしょうか。

文部科学省の「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(2023年度)によると、小中学校における不登校の児童生徒数は約34万6,000人に上ります(出典:文部科学省「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」2024年公表)。これだけ多くのお子さんが、今同じ状況にいます。そしてその多くの家庭で、保護者の方が同じように「どうすれば」と悩みながら、子どもの傍らに寄り添っていらっしゃいます。

あなたが不安に感じるのは、お子さんのことを真剣に考えているからです。その愛情は、きっとお子さんに伝わっています。

好きなことが「回復」につながるプロセス

不登校の状態にあるとき、子どもの心は多くの場合、深く疲弊しています。学校での人間関係、授業への不安、「行けない自分」への罪悪感——さまざまなプレッシャーが積み重なって、心と体がSOSを出している状態です。

そんなとき、好きなことに没頭できる時間は、単なる「暇つぶし」ではなく、心が少しずつエネルギーを取り戻すための大切なプロセスである可能性があります。好きなことに集中しているとき、子どもは「うまくできた」「楽しかった」という小さな成功体験や喜びを積み重ねています。その積み重ねが、やがて自己肯定感の回復につながることがあるといわれています。

通信制高校やサポート校の現場でも、生徒一人ひとりの「好き」を起点にした関わりが大切にされています。たとえば通信制高校の公式サイト等では、「自分の『好き』を増やし、つなげ、カタチにしていくことで、一人ひとりのペースでなりたい大人を思い描いていくことができる」という考え方が示されているケースがあります。

子どもが好きなことに向き合えているとき、それはすでに「前に進もうとしている」姿なのかもしれません。

保護者としての関わり方——焦らず、でも関心を持って

「好きなことをさせる」と決めても、ただ放っておけばいいというわけではありません。大切なのは、子どもの好きなことに「関心を持って見守る」姿勢です。

たとえば、子どもがゲームに熱中しているなら、「何が面白いの?」と一言聞いてみることが、コミュニケーションのきっかけになることがあります。アニメが好きなら、一緒に見てみる。絵を描くことが好きなら、その絵を「いいね」と言ってみる。そういった小さな関わりが、「自分のことを見ていてくれる人がいる」という安心感をお子さんに届けることができます。

一方で、保護者の方が「毎日好きなことをさせて本当にいいのだろうか」と限界を感じることも当然あります。不安になりますよね。その気持ちも、ぜひ一人で抱え込まないでいただければと思います。

こども家庭庁は「こどもがまんなかの社会を実現するために、こどもの視点に立って意見を聴き、こどもにとっていちばんの利益を考える」という方針を掲げており、子どもの状況に応じた相談窓口の案内なども行っています(出典:こども家庭庁公式サイト https://www.cfa.go.jp/ 2026年4月取得)。保護者の方自身も、支援の対象であることを忘れないでください。

「好き」はやがて「進路」につながることがある

好きなことをとことん大切にしてきた時間は、お子さんの将来にとって無駄にはならないことがあります。ゲームへの興味がプログラミングや映像制作に発展したり、アニメや漫画が好きだったことがデザインや文章表現への関心につながったりすることは、珍しいことではありません。

通信制高校では、生徒の興味関心を活かしたコースや、自分のペースで学べるカリキュラムが用意されているケースが多く見られます。また、学校に通えない時期があったとしても、高卒認定試験を経由して大学進学を目指すルートも整っています。不登校や高校中退を経験した方を対象に、基礎から大学受験まで対応しているコースも複数存在しており、選択肢は決して狭くはありません。

今の「好き」が、数年後の進路の選択肢を広げることがあります。お子さんが何かに夢中になっているとき、その姿を「この子にはこれがある」という視点で見守っていただけると、少し気持ちが楽になるかもしれません。

まとめ

「好きなことをさせていていいのか」と迷うのは、お子さんの未来を真剣に考えているからこそです。その気持ちはとても大切で、あなたの愛情はお子さんにきちんと届いています。

好きなことに向き合う時間は、心の回復を支える時間である可能性があります。まずは焦らず、お子さんの「好き」を否定せず、そっと関心を持って見守ることから始めてみてはいかがでしょうか。一人で抱え込まず、学校の先生やスクールカウンセラー、地域の相談窓口なども活用しながら、少しずつ前に進んでいただければと思います。大丈夫です。あなたは一人ではありません。

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