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通信制高校の卒業は就職に不利なのか?現状と対策を保護者向けに解説します

通信制高校の卒業は就職に不利なのか?現状と対策を保護者向けに解説します

「通信制高校に行くと、就職のときに不利になるのでは?」そんな不安を抱えている保護者の方は、決して少なくないでしょう。お子さんの進路として通信制高校を検討しながら、将来の就職のことを考えると足が止まってしまう——そうした声はよく寄せられます。結論から言えば、「通信制高校だから就職に不利」とは必ずしも言えません。ただ、採用担当者の認識や本人のアピール次第で差が出る部分もあります。実際のデータと現実的な対策をもとに、保護者の方が今日から考えられる進路の道筋をお伝えします。

目次

通信制高校の在籍者数は急増しています

まず、現状を数字で把握しておきましょう。文部科学省「学校基本調査」によると、通信制高校の在籍者数は年々増加傾向にあり、2023年度時点で約23万9,000人が通信制高校で学んでいます。全高校生に占める割合は約7.5%に達しており、決して「特別な選択肢」とは言えない規模になっています(出典:文部科学省「学校基本調査」2023年度)。

N高等学校・S高等学校・R高等学校(N高グループ)の公式サイトによると、2025年12月末時点でN高グループ全体の生徒数は35,744名に上ります。これはひとつの通信制高校グループとして日本最大規模であり、通信制高校が「特別な選択肢」から「一般的な選択肢のひとつ」へと変化していることを示す数字と言えます(出典:N高等学校公式サイト、取得日2026年4月28日)。

こうした背景から、採用担当者の間でも通信制高校への理解は以前と比べて広まりつつあります。ただし、企業や業種によって認識に差があるのも現実です。「通信制だから全員が不利」ではなく、「企業の理解度と、本人の伝え方によって結果が変わる」という理解が、今の実態に近いといえます。

高卒採用で重視されるのは何でしょうか

「通信制高校は就職に不利」という認識の背景には、採用担当者が卒業校の種別を選考の基準にするのではないかという懸念があります。実際のところはどうでしょうか。

厚生労働省と文部科学省が共同で推進している「高校就職問題検討会議」の取り組みからもわかるように、高卒採用においては学校種別よりも、出席状況・資格・面接での印象・志望動機の明確さが重視される傾向があります。通信制高校を卒業した事実そのものが評価を大きく下げるわけではなく、卒業後に何を話せるか、が重要になります。

また、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)が公表している若年層の就職に関する調査では、高卒就職の選考において重視されるのは「コミュニケーション能力」「就労意欲」「基礎的なマナー」という傾向が示されており、出身校の種別はそこまで大きなウエイトを占めていないとされています(出典:労働政策研究・研修機構「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状」2022年)。

通信制高校に在籍しながら取得できる資格や、自分の時間を使って積み上げた経験は、面接でのアピール材料として十分機能する可能性があります。

通信制高校在学中にできる「就職に強くなる準備」

採用担当者に好印象を与えるために、在学中から意識して取り組める準備があります。現実的に実践できる内容を4点ご紹介します。

1.資格・検定の取得に取り組む
通信制高校は自由な時間が比較的多いため、漢字検定・英語検定・ITパスポートなどの取得を早期から目指せます。資格は「努力を形にした証拠」として採用担当者に伝わりやすく、面接での話題にもなります。

2.アルバイト経験を積む
高卒採用の選考では、アルバイト経験から「仕事に関わった経験」として語ることができます。接客・販売・物流など、希望する業種に近い職場を選ぶとよりアピールにつながります。

3.学校が提供するキャリア支援を活用する
第一学院高等学校・クラーク記念国際高等学校・鹿島学園高等学校など多くの通信制高校は、進路指導・就職支援の体制を整えています。各校の公式サイトには進路サポートに関する情報が掲載されており、在学中から担任や進路指導担当に相談することができます(出典:各校公式サイト、取得日2026年4月28日〜29日)。

4.「なぜ通信制高校を選んだか」を自分の言葉で語れるようにする
面接では出身校について聞かれる場合があります。そのとき「なぜ通信制を選んだか」「通信制で何を学んだか・何に取り組んだか」を自分の言葉で答えられると、誠実さと主体性が伝わります。

お子さんが準備に向き合えるかどうかは、その子のペースによります。無理に急がせることなく、少しずつ将来のことを一緒に話せる環境を作っていただけると安心です。

就職を意識した通信制高校の選び方

通信制高校によって、就職支援の内容には差があります。進学重視の学校、資格取得を重視する学校、IT・クリエイティブ系のスキルに特化した学校など、それぞれに特色があります。就職を意識してお子さんの進路を考える際は、以下の点を各校に確認することをおすすめします。

まず、就職内定実績・業種の情報公開があるかどうかを確認してください。公式HPに就職実績が掲載されていない場合は、資料請求や個別相談で確認できることがあります。

次に、キャリア指導・面接練習のサポートが在学中から受けられるかどうかも重要です。第一学院高等学校では「AIスキル専攻」や「社会探究×総合型選抜専攻」など多様なコースが設けられており、将来の方向性に合わせた学びが可能です(出典:第一学院高等学校公式サイト、取得日2026年4月29日)。

また、資格取得支援が学校のカリキュラムに組み込まれているかどうかも確認するポイントになります。学校によっては在学中に取得を目指せる資格の種類が異なるため、お子さんの興味関心と照らし合わせて比較されることをおすすめします。

まとめ

「通信制高校だから就職に不利」という認識は、現在の状況を正確に反映しているとは言えません。通信制高校の在籍者数が約23万9,000人に上る今、採用担当者の間でも通信制高校への理解は変化しつつあります。重要なのは、在学中に何を経験し、面接でどう伝えられるかという点です。資格・アルバイト・学校のキャリア支援を上手に活用することで、就職の場でも十分に自分をアピールできる準備が整います。保護者の方は、今すぐ答えを急ぐ必要はありません。まずはお子さんが通いやすい・学べると感じられる学校を探すことを、最初の一歩にしていただければと思います。

・文部科学省「学校基本調査」2023年度 https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kihon/1267995.htm
・N高等学校公式サイト https://nnn.ed.jp/
・第一学院高等学校公式サイト https://www.daiichigakuin.ed.jp/
・労働政策研究・研修機構(JILPT)「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状」2022年 https://www.jil.go.jp/institute/research/documents/index.html

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・通信制高校の選び方と費用の比較:https://futoukou.co.jp/correspondence-school/
・不登校から進路を考えるためのロードマップ:https://futoukou.co.jp/career-path/
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